【化粧品シンガポール進出】 “世界一豊か”な国の「化粧品需要」と「販売元」を探る

Pocket

国全体がクリーンで税制的なメリットも多いことから、富裕層を中心に外国人の移住が増加し続けているシンガポール。日本人にも大変人気の高いアジアの国のひとつです。シンガポールは熱帯モンスーン気候で高温多湿。スコールのような一時的な雨はあっても、日本の梅雨のように雨が降り続くこともありません。そういった意味でも過ごしやすい気候と言えるのではないでしょうか。ただし、特に乾季は日差しが強烈なので、帽子や日傘などが不可欠です。化粧品も美白効果が求められることが多いようです。

シンガポールの国土と人口

シンガポールの国土面積は、約720平方キロメートル。これは東京23区と同程度となります。国としてはコンパクトでありながら、エリアによって様々な顔を見せてくれ、旅行客からも人気です。人口は約561万人ですが、そのうちシンガポール人・永住者は397万人程度。(2017年6月) その他は外国人ということで、多文化が混ざり合う場所でもあります。シンガポールの人口がどれくらいなのかを、アメリカ、日本の人口と比較したデータがあります。シンガポールの人口は前述した通り約561万人ですが、日本はそのおよそ22倍の1億2600万人。さらにアメリカの人口は、シンガポールの58倍の5億612万人です。

シンガポールの経済

シンガポール経済の基盤は、やはりサービス産業。また、製造業に加え、情報通信産業、金融業、観光産業、小売・流通産業、外食産業などが発展しています。金融だけでなく、情報通信分野など経済のハブとしての地位が確立しただけでなく、税制面でのメリットも打ち出したことで、外国資本の誘致に成功してきました。そんなシンガポールのGDPは3,346億ドルで一人当たり5万ドルを超えており、日本の平均値をも超えています。平均月収は32万円、平均年齢は38.1才。スマートフォン使用率は91%と高く、まさに経済的な豊かさや近代的な環境・情勢を備えた国と言えそうです。

シンガポールで化粧品が販売されている店舗

シンガポールで化粧品を購入できる場所は数多く存在します。ドラッグストアをはじめ、日系の百貨店やショッピングモールで化粧品を購入する方も多いのだとか。そこで、代表的な店舗をご紹介いたします。

・Watsons  https://www.watsons.com.sg/

シンガポール最大規模のドラッグストアチェーン。日本ではおなじみの化粧品も取り扱っています。リーズナブルなワトソンズのオリジナル商品や、日本のヘアケアコスメなども品揃え豊富。ドラッグストアとコスメストアを合わせたようなジャンルで展開しており、高い支持を得ています。

・Guardian  https://www.guardian.com.sg/

オレンジの看板が目立つ「guardian」はシンガポール最大規模の薬局チェーン。店内には薬剤師さんも常駐しており、サプリメントや薬を中心に展開しています。しかし、品揃え自体はワトソンズと大きな変化はありません。店頭に近いところにプチプラ化粧品コーナーがあるのもワトソンズや日本のドラッグストアと共通しています。

・Sasa  http://www.sasa.com.sg/

シンガポールに数店舗ある、香港発のコスメショップ「Sasa」。ローカルコスメから日本製品、海外輸入品まで取り揃えられています。また、メイクアイテムも豊富です。オリジナル商品も多数販売されており、手頃な価格帯も魅力です。

・Tangs  https://www.tangs.com/

シンガポール初のデパート「タングス・オーチャード」は1932年創業。シンガポールに本社を置き、シンガポールとマレーシアで展開しています。ハイブランドのコスメ以外にも、ファッションが充実しており。おしゃれに敏感な地元の人たちに人気です。

・Takashimaya  https://www.takashimaya.com.sg/ja/

高級ブランドからローカルブランドまで、驚きの品ぞろえ!今やシンガポールのランドマークといっても過言ではない、日本製品など何でも揃うショッピングセンター「高島屋(Takashimaya)」。ファッション衣料からフードまで幅広いジャンルの店舗が入っているほか、日本食が食べられる点も地元の方に人気の理由なのだとか。

・Robinsons  https://www.robinsons.com.sg/

2013年オープン。主には女性向けハイブランドやコスメ、キッチングッズなどが揃っています。特にファッション関連の商品が多く、若い女性客も訪れています。

・Paragon  https://www.paragon.com.sg/

百貨店の中では高級なランクのお店。ハイブランドの店舗が1階にズラリと並ぶ、いわゆるデパートのようなラグジュアリーなショッピングモール「Paragon」。最上階には美容整形、歯科、放射線科、婦人科、小児科などの総合医療施設もあります。

・Sephora  https://www.sephora.sg/

世界各地のコスメティックブランドを取りそろえ、独自のブランドも展開しているおなじみの「Sephora」。広い店内で商品をじっくり手に取って見ることができる点も魅力です。

・Tokyu hands  https://www.tokyu-hands.com.sg/

日本ではおなじみの百貨店「Tokyu hands」。日本製商品も取り揃えており、オーチャード店では、客層が若いという想定から、品ぞろえにも工夫しています。マス向け百貨店は比較的大衆向けで、価格も中価格となっていて手の届きやすいところにあります。「Tokyu hands」は百貨店の中でも大衆向けで少しリーズナブルなのが特長です。

・Daiso  https://www.daisosingapore.com.sg/

言わずと知れた100円ショップの「ダイソー(Daiso)」もシンガポールに進出中。現地では2ダラーショップと呼ばれています。2ドルで日用雑貨の全般購入することができるため、現地の方からも親しまれています。

・BHG  http://www.bhgsingapore.com.sg/

ローカルのデパートである「BHG」はマス(大衆)とプロフェッショナルの中間に位置する店で、大衆からもプロフェッショナルからも支持されています。ローカルのデパートではありますが、根強い支持があり、ファッション衣料品の店”ALT”も出店しており、大衆向けの要素が強まっています。

シンガポールのネット通販事情

シンガポールはASEANのなかでも、インタ―ネットの普及率が顕著です。クレジットカードの利用率が低く、通販での購入者が未だ少ない国もある一方、シンガポールはもっとも多く利用されている国のひとつです。しかしながら、全小売りに占めるECの割合は僅か2%程。これからの市場拡大が大いに期待されています。シンガポールの政府系投資ファンド、テマセク・ホールディングスと米国のグーグルが2016年に行った共同調査によれば、シンガポールのEC市場は2015年が10億ドルであり、これが2025年には54億ドルに拡大すると見込まれています。

ここで、シンガポールの人気ECサイトベスト3をご紹介しましょう。

1:Qoo10  https://www.qoo10.sg/

2008年、シンガポールのネット通販市場に他社より一歩先に登場したのがQoo10(キューテン)です。最近では日本でもCMを見かけるようになり、ユーザーも増えているのではないでしょうか。Qoo10は、ジオシスグループ(Giosis Group)がアジア地域において展開するインターネット通販サイトで、シンガポール、日本、インドネシア、マレーシア、中国、香港の計6地域においてインターネットショッピングモールを運営しています。シンガポール人の間での認知度は高く、シンガポール国内では最もユーザー数の多いネット通販会社です。

Qoo10の特徴の一つに、販売者は一つの国だけでなく、各国のQoo10サイトにも掲載することができる事があげられます。希望すれば、一度に6か国に商品を紹介する事が可能です。一部、ハイブランドの商品なども置いている一方、生活雑貨、衣料品、化粧品など、比較的低価格な商品の扱いが多いのが特徴です

2:Lazada  https://www.lazada.sg/

Lazadaグループはドイツのインターネット会社ロケットインターネットの出資により、2012年に創設。このロケットインターネットという会社は、数々のクローン会社を創設しています。 その中で、Lazadaは所謂アマゾンのクローン。2014年にLazadaグループは、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、そしてベトナムでオンラインショッピングを開始しました。2016年の4月に、10億ドルでアリババにより買収。2017年3月、Lazadaは中国のオバオと提携し、成長を続けています。シンガポールでも以前から人気のあったタオバオ。それまではエージェントを経由するか、中国から直接取引をしなければいかなかったものが、今回の提携により直接の購入が可能になりました。若者ウケするQoo10のページと比べると、こちらはやや落ち着いたイメージ。取扱商品はアマゾンのクローンというだけあって幅広いのが特徴です。

3:ZALORA  https://www.zalora.sg/

Zaloraは2012年に開設、ファッションに特化した通販サイトです。シンガポール以外では、マレーシア、香港、フィリピン、ベトナム、インドネシア、オーストラリア、タイで通販サイトを展開。自社のオリジナル製品の他、日本でもおなじみのトミーフィルガーやカルバンクラインなどのブランドも扱っています。同じ衣料品でもQoo10などが扱っているものよりは、ファッション性の高い、比較的高価格帯の製品を取り揃えているようです。

いかがでしたか? シンガポールで化粧品を入手する手段は多くありますが、特にWEBを通じてのショッピングはまだまだ展開の余地があります。シンガポールは日本と異なる気候なので、日本のスキンケアを持って行っても必ずしも売れるとは限りません。シンガポールに限った話ではありませんが、その土地の気候や状況を把握したうえで、需要のあるジャンルで勝負するのがよさそうです。

シンガポールの化粧品進出はコチラからご相談ください。