【化粧品ベトナム進出】日本の商品を好む親日国で

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親日国としてのイメージも強い、ベトナム。飛行機で4~7時間ほどの距離で、中国・ラオス・カンボジアと隣接しています。歴史的建造物や美しい自然など見どころも多く、高級ホテルであっても1泊2万円程で泊まれる物価の安さや、食事が美味しい(辛すぎないアジア料理で口に合う)などの理由から、観光客も年々増加しています。

親日国であるベトナムには、日本語を話せる人も少なくありません。大学には日本語学科があるほか、小中学校から日本語を教えるところも増えているのだそう。これには、日本からのベトナムへの投資金額の増加が関係しているほか、ベトナムに日本の商品が浸透している(特に、現地の方の足であるオートバイ等)背景があります。日本の商品は“値段は高いが、安全で品質が良い”というイメージが根付いており、化粧品に関しても同様の印象を持っていると考えられます。

ベトナムの国土と人口

ベトナムの領土面積は、約33万平方キロメートル。ASEANの中では4番目に大きい国です。南北で2,000キロ程ある縦長の国家で、ハノイとホーチミンの2大都市は1,600キロ程も離れています。べトナムの気候は全体として高温多雨ですが、南北に細長い国土が故に地域によって気候は大きく異なります。北部は亜熱帯性気候で四季があり、南部は熱帯モンスーン気候で乾季と雨季に分かれています。ベトナムの人口は2017年現在、9,370万人を超えています。インドネシア、フィリピンに次いでASEANでは第3位の人口です。さらに、毎年2%ずつ人口が増加しています。特にハノイやホーチミンの都市部など都市部に人口が集中。現在は人口の36%である3,400万人が都市に住んでいますが、2020年には人口の42%となる4,000万人が都市部に住むことが予想されています。

ベトナムの経済状況

ベトナムのGDPは約2,235億米ドル。平均月収は約3万円で、平均年齢は29.8才と若さにあふれている国です。しかし、スマートフォン使用率は他国に比べるとそれほど高くなく、所持率は国民のおよそ半数の53%ほどです。
また、ベトナムの2015年~2017年の平均実質GDP成長率は6.5%で、非常に高い経済成長を遂げています(同時期の日本の平均実質GDP成長率は1.3%)。2018年においては7.08%に到達し、政府の当初目標だった6.7%をも大きく上回りました。これは、米リーマン・ショック以降では最大の伸び率でした。米中貿易戦争により繊維業界を中心とした製造業が、中国からベトナムへのシフトが進行した影響が関与していると考えられています。

化粧品が販売されている店舗

べトナムで化粧品を購入する場としては、デパートやドラッグストアの他、スーパーマーケットの化粧品売り場などが挙げられます。そこで、代表的な店舗をご紹介しましょう。

・Guardian Vietnam https://guardian.com.vn/en

健康&美容ストア、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ハイパーマーケットなどの主なアジア諸国の小売り店の商品を取り扱う「Dairy Farm Group」(香港)の傘下の健康&美容の小売りチェーン店です。Dairy Farm Groupは、12カ国以上のアジア諸国に6000以上の多様なアウトレットを運営しています。ベトナムは、2011年9月に1店舗目をOPEN。

・COCO SHOP http://cocoshop.vn/

定番雑貨がすべて手に入ると言われているほど、品ぞろえの良いファッション系雑貨ショップ。日系企業なので、日本人女性が欲しがるようなアイテムが揃っています。小物系から服飾系まで商品は充実していてるので、おみやげ選びにもオススメ。日本語理解力が高いスタッフが常駐しています。

・Medicare http://www.medicare.vn/vi-vn/home.aspx

ベトナムの健康・美容商品の小売業者である「Medicare」。好調な経営状況で、MedicareのコマーシャルディレクターBart Verheyen氏は、「国内の消費の30%はかなり保守的な考えを持っている。しかし、Medicareは過去数年間で市場平均よりも早く成長している」と

・Diamond Plaza http://diamondplaza.com.vn/

1999年にオープンした、韓国資本のショッピングモール。韓国ブランドやフードコートや映画館、ボウリング場、フードコート、ジムなどもあり、アミューズメント的な要素も含まれることから、ホーチミンの若者に人気です。

・VINCOM CENTER http://www.vietnam-guide.com/vincom-center.htm

日本でいう銀座や六本木のような雰囲気の店舗。インフォメーションボードはタッチパネル式で、最先端のデジタル化がなされています。一階は宝飾品や化粧品をメインにしたフロアで、日本のデパートと同じような並びになっています。入口近くにATMもあります。

・Parkson http://parkson.com.vn/v3/index.php/en/

ベトナムの高級デパートで、日本でもお馴染みの「ロクシタン」「資生堂」「ジバンシ―」などのコスメから、インポートブティックが充実しています。買い物しやすいきれいなスーパーや、ベトナムで人気のファーストフードが充実したフードコートも併設されています。

・COOP mart http://www.co-opmart.com.vn/khuyenmai/camnangmuasam.aspx

規模が大きめのスーパーマーケットで、化粧品売り場が設けられています。売り場面積はそれほど大きくなく、種類も少なめ。取り扱かわれている商品は、日本のドラッグストアでもお馴染みの「L‘OREAL」や「MAY BELLIN NEW YORK」など量産型コスメです。海外のブランドコスメだけでなく、現地のコスメも多く販売されています。

ベトナムのドラッグストア事情

 ベトナムでは大手企業が運営する薬局チェーンが勢力を伸ばし、医薬品小売業界の競争が激化しています。また、製薬会社だけでなく、異業種企業も薬局チェーンに参入しています。医薬品小売大手としては、ファーマシティがホーチミン市に薬局100店舗を展開しており、2020年までに500店舗に増やす構想を持っています。このほかに主なドラッグストアとしては、ファノ・ファーマシー:60店舗、ビスター・ファーマシー:20店舗、サイゴン医薬品:18店舗、エコ・ファーマシー:9店舗、ミーチャウ・ファーマシー:8店舗などが挙げられます。

ベトナムのネット通販事情

インターネットを利用するベトナム人消費者の98%が、「2018年にオンラインショッピングをした」と回答していることが、米国の市場調査会社ニールセン(Nielsen)が発表したベトナム人消費者の電子商取引(eコマース=EC)の利用動向に関する最新レポートで明らかとなりました。ベトナム人消費者のオンラインショッピングの利用割合は、前年から1%ポイント上昇。ベトナム人消費者がオンラインショッピングで購入する代表的な商品として、ファッション、観光サービス、書籍・音楽などが挙げられ、2018年に「購入したことがある」との回答割合はそれぞれ59%、52%、51%でした。また、ベトナム全国の店舗の90%がオンラインサイトを開いており、顧客とつながるルートを構築しています。それにより、オンラインでの販売がハノイ・ホーチミン・ダナン・カントーで3.4%増加したと発表されています。2018年3月5日付の「ictnews」によると、ベトナムのEコマースの前年からの成長率は25%以上となっており、小売業界では成長率35%を記録しました。また、2018年2月8日付の「ictnews」によれば、Eコマース用ウェブサイトへのアクセスは72%が携帯電話からされているものだそうです。

ここで、ベトナムで有名なネット通販サイトをご紹介しましょう。

・Lazada Vietnam https://www.lazada.vn/

中国のアリババ・グループが合計20億ドルを投資(さらに20億ドルの追加出資も発表)し、経営権を握っているLazadaは、月間訪問者数で2位に20%超の差をつけています。一方で以前はLazadaが1位だったApp StoreとPlay Storeにおけるランキングでは2位になり、特典を付けてアプリのダウンロードや利用を増やそうとしている様子が見て取れます。

・The Gioi di Dong https://www.thegioididong.com/

スマホやPCなどを扱っているサイトです。ベトナムの街中ならよく目にする黄色い看板の携帯電話の販売チェーン店で、ECにおいても訪問者数2位と存在感があります。

Thegioididong.comのチェーン店は2004年から始まり、携帯電話・タブレット、パソコンとそのアクセサリーの小売を中心し、ベトナムの全域における800スーパーマーケットで販売しています。お客様のために行動するという方針で顧客サービスを重視することで、Thegioididong.comのネットショップはベトナムにおける高品質かつ信用できるECサイトの一位になっています。

・Sendo https://www.sendo.vn/

本サイトはベトナム最大手FPTコーポレーションのオンラインマーケットで、国内での購入者と販売者をつなげるサイトです。本サイトはFPTオンラインサビースのECサイトプロジェクトとして2012年9月から公開され、今はFPTコーポレーションに属するSen Doの会社に管理されています。いかがでしたか? 親日であるだけでなく、経済成長の点からも、ベトナムへの参入はますます増えていきそうです。ご興味のある方は、是非ベトナム進出を検討されてみてはいかがでしょうか?

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