【化粧品韓国進出】美容大国でネット先進国!韓国の化粧品事情と今後

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韓国化粧品進出について:韓国は国を挙げての施策の結果、「美容大国」として知られています。世界中から化粧品やクリニックを目当てに渡韓する女性も後を絶ちません。韓流ブームやK₋POPアイドル、美容に関していえば“オルチャンメイク”がSNSを中心に人気を集めるなど、時代のアイコン的な存在が日本でも度々話題となっています。韓国の国土面積は、980,480㎢で約10万平方キロメートル(朝鮮半島全体の45%、日本の約4分の1)。北海道の面積よりも少し小さいくらいです。気候としては日本と同様に四季や梅雨があり、日本の本州の北部とよく似ています。冬の寒さは厳しく、首都ソウルでも氷点下10度以下になることがあります。韓国女性の白くキメの細かい肌は、日本でいう秋田美人のように、気候面も影響しているのかもしれません。

韓国の経済状況と今後

人口は約5,100万人で2028年には人口減少に転じると予想されていましたが、実際にはそれ以前から人口減が始まると多くの専門家は予想しています。その理由として、「子育て費用の高さ」「若者の失業率の高さ」「働く女性への家事・子育ての二重負担」などが挙げられています。また、経済状況でいえば、2019年の産業の展望は明るくありません。原因は「韓国経済が半導体など特定産業に過度に依存している状況で競争力が弱まり、中国やインドなど諸外国によって市場シェアが急速に奪われている」という点が挙げられています。半導体・石油化学が韓国製造業全体の利益に占める割合は過去40%だったのが、最近は60%台にまで高まっています。しかし、韓国の主力輸出品のうちディスプレーと携帯電話市場はすでに中国に追い越されているのが現状です。半導体においても、5年後には中国との格差が縮まっていると予想されています。主要経済研究所によれば、産業別展望においても、半導体、石油化学、自動車、鉄鋼、非鉄金属などの業種のうち、2018年上半期に比べて2019年景気展望値が上昇した業種はひとつもありません。設備投資と輸出増加率の鈍化の兆しが浮き彫りになっていると言えそうです。

・GDP: 1兆4,112億ドル(2016年)
・平均月収: 約33万円
・中央年齢: 39.4才
・スマートフォン使用率:95%
・輸出:5,737億ドル(2017年)
・輸入:4,784億ドル(2017年)

韓国で化粧品を購入できる場所

韓国の繁華街・明洞では、化粧品の路面店がズラリと並んでいます。美容大国というにふさわしく、女性にとってはプチプライスでオシャレなパッケージの化粧品を見て回るのもシ楽しみのひとつ。そんな化粧品ショップの中でも、メーカーの枠を超えて数々の化粧品を購入できる総合ショップをご紹介します。

・OLIVE YOUNG (オリーブヤング) 店舗数:640
http://www.oliveyoung.co.kr/store/main/main.do
韓国初の韓国型ドラックストアで、「ヘルス&ビューティーストア」と言う新しいカテゴリーを確率させたCJオリーブヤング。お店にはヘルスケア、ビューティーケア、さらには食品、一般雑貨など5つのカテゴリーで構成されています。世界各国のオーガニック製品、マジョリカマジョルカなどのグローバルブランドのほか、直輸入ブランドなどをそろえているのが強みです。

・lalavla(旧watsons)
http://lalavla.gsretail.com/lalavla/ko/main
GSグループが運営する韓国発の人気コスメショップ。「ビューティー&ヘルス」をテーマに全国各地に店舗があり、化粧品から生活用品まで取り揃えられています。
「lalavla」は以前「Watsons」として営業をしていたドラッグストアがリニューアルした新しいブランド。そのため、まだあまり浸透はしていないようですが、旧Watsonsの人気同様、lalavlaも顧客を順調に集めています。

・ロブズ(Lohbs)店舗数:69
https://www.lohbs.co.kr/
財閥系の大手ロッテグループが運営するドラッグストア。
ロブスはロッテ系列ということもあり路面店(ロードショップ)も多くありますが、ロッテマート内に併設されている店舗もあります。ロッテマートと一緒になっていると、食品などの買い物と一緒に楽しめ、便利です。ソウル駅直結のロッテマート内にもロブズが入っています。

・ブーンス(BOONS)店舗数:5
http://boots.ssg.com/
BOONSは、韓国の大手百貨店「新世界」が運営しています。
通常百貨店で扱われているブランド(SK₋Ⅱ、ランコム、エスティローダーなど)の商品が、通常の2割引き程度で販売されています。会員制度もあり、年間2万ウォン(約2千円)を支払えば、ポイントが付与されるほか、そのポイントは新世界やスターバックスでも使用可能です。

・Boots (ブーツ)店舗数:26
http://boots.ssg.com/
イギリス最大のドラッグストアが明洞に登場、と話題になったBoots。イギリス発祥のドラッグストアチェーンで、ヨーロッパ・中近東・アジアで店舗を展開しています。現在はアメリカのドラッグストア・チェーン「ウォルグリーン」との合同持株会社により運営されているそう。

韓国のネット通信販売事情

世界第一位のインターネット普及率を誇る韓国。韓国では年間17兆円のECによる取引があるとされています。ちなみに日本の2016年時点のネット通販の市場規模は15.1兆円。韓国はこの金額を上回っていることから、かなりの頻度でEC取引をしていることが分かります。韓国のECは主に2つに分けられます。1つ目は、Gマーケットを筆頭とする「総合型ショッピングモール」。もう一つはファッションをメインにしている「ファッションEC」です。韓国でイーコマースが盛んな理由として、オンライン決済システムの普及と、閉鎖的な流通システムが挙げられています。グローバルコンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーが発表した「デジタル消費者時代のアジアバンキング報告書」によれば、韓国のデジタルバンキング利用率は99%。これは、調査を行なったアジア15カ国で最も高い数値であり、直近6カ月間のうち1回以上 イーコマースを利用した“アクティブデジタル消費者”もアジアで1位でした。企業対消費者のB to Cはもちろん、企業間取引のB to Bや消費者間取引のC to Cでもオンライン取引が日常的に行われているのが特徴です。また、韓国の百貨店では、基本的にテナント方式を採用しています。百貨店とメーカーは問屋等を挟まない直接取引が一般的で、売上の25%から35%以上のテナント料、さらに販売員も出店者側が用意するため、出店者の負担がかなり大きいと言えます。

韓国の人気ECサイトBEST3

韓国でECサイトが頻繁に利用されていることは前述した通り。そんな中でも、特に人気のサイト3つをご紹介します。

1.「G-Market」
http://www.gmarket.co.kr/
G-Market社は韓国最大のオンラインオークション、ショッピングモールのウェブサイト。韓国国内だけでなく、世界中の人々が商品やサービスを売買しています。サイトは英語、韓国語、中国語で利用でき、ナビゲートは非常に簡単。珍しいものから価値のあるものまで、あらゆる種類のアイテムまで何でも買えるサイト、として認知されています。2016年2月に日韓両国のクロスボーダー取引推進のために、楽天と協業することを発表しています。

2.「11番街」
http://www.11st.co.kr/html/main.html
11st社は韓国で成長している「SK Planet社」が2008年にローンチした、出店審査の必要がないオープンマーケット型モール。韓国で開始された企業でありながら、トルコ、マレーシア、インドネシアなどの他のアジア諸国にも広がっています。サイトでの買い物時には、ユーザーは希望の通貨を選択できる点も便利です。衣類、宝石、食料品、電子機器などを販売しており、ユーザーが割引に使用できるポイントやマイレージシステムを導入。海外発送も対応しています。

3.「Tmon」
http://www.tmon.co.kr/home
モール型 EC ですが、食品の配達(宅配ピザ等)や旅行パックなど、通常の商品のみでなく、アクティビティ予約なども扱っているのが特徴的。定期的に割引のキャンペーンを実施しており、お得な情報を求めるユーザーが定期的にチェックしている、代表的な韓国 EC サイトの一つです。

韓国化粧品進出

韓国は便利な仕組みとお得な情報、オシャレなパッケージやサイト等、多くの人が理想とする状況を具現化することに優れています。そのため、韓国国内だけでなく、アジアや世界の人にも認知され、多く利用されていると考えられます。「美容大国」であり「インターネット普及率世界一」の韓国。日本の化粧品業界のみならず、メーカーやECサイトの進展のヒントになる点もありそうです。