マーケティングにおいて、潜在顧客と顕在顧客という考え方がありますが、それぞれの特徴とアプローチ方法も異なります。幅広く潜在顧客にアプローチし興味関心を持ってもらい、いかに多くの購入に繋げるかが重要なポイントです。そこで、まずは潜在顧客と顕在顧客について理解し、商品やサービスを将来購入してくれる顧客とどう出会えば良いのか、まとめてみました。
潜在顧客と顕在顧客とは
まず潜在顧客と顕在顧客について理解しましょう。
潜在顧客とは、まだ御社の商品もサービスも何も知らず、ニーズにも気づいていない層です。しかし、悩みや不安は持っているので、“気付き”を与えることが出来れば、もしかしたら将来顧客になる可能性もある層です。
一方、すでにニーズが顕在化されていて、問題解決するために調べたり動き出したりしている層が顕在顧客です。御社の商品やサービスがその悩みやニーズを解決できることがわかれば、見込み顧客に転換する可能性がある顧客を指します。
例えばWeb制作会社なら、「ページビューが伸びない」「問い合わせがなかなか増えない」という場合は潜在顧客で、どうしたらこの問題を解決できるか悩んでいます。
「どこか良いWeb制作会社は無いかなぁ」という場合には、顕在顧客となります。これは、既に「解決できるのはWeb制作会社なのかな?」とある程度目星をつけている段階です。
潜在顧客と顕在顧客では、求めている情報が異なるため、行動パターンやアプローチの方法も違いますから、同じようにアプローチしても同じように反応してくれません。
次に、それぞれの層へのアプローチ方法を見ていきましょう。
潜在顧客へのアプローチ方法
まだ御社の商品やサービスを知らない層であり、そのニーズにも気付いていないので、“気付き”を与えることが必要です。
- SEO対策(コンテンツマーケティング)
ターゲットが検索しそうな内容を選び、御社の商品やサービスがその悩みや不安を解決してくれる事に気付いてもらうことが必要です。潜在層に響くようなコンテンツを用意します。先ほどの例でいえば、ページビューが伸び悩んでいたり、お問い合わせが増えない…といった悩みに対し、どんな解決方法があるのか、どう対策したら良いのかがわかる情報が適しています。
- SNS
認知を広めるために、SNSを活用します。共感してもらう内容などを投稿し、いいねやシェアを集め、幅広くリーチしていきます。
- イベントや展示会・セミナー
オフラインでは、イベントや展示会・セミナーなどが有効です。まだまだ購入意欲は低い層ですから、まずは興味を持ってもらい、イベントや展示会などで接点を持った後、メルマガや自社コンテンツ(ブログなど)で信頼関係を築きながら、顧客へと育成しこれをリードナーチャリング(見込み顧客の育成)という施策です。
顕在顧客へのアプローチ方法
顕在顧客は、すでに検討段階に入っている層を指していますが、その段階では、他社サービスや商品も含めて検討しています。
- SEO対策(コンテンツマーケティング)
潜在顧客向けのコンテンツとは異なり、検討段階に入った顕在顧客が求める情報は、しっかり比較検討し選択できるよう他社との違いや強みなどを明示しておきましょう。そして、関連するコンテンツを用意しておくことが大事です。
- Web広告
SEO対策の補完としてWeb広告もアプローチ方法としては有効です。
一度検索して訪問した後、他のサイトを見ていた際にリマーケティング施策として表示されていたディスプレイ広告をクリックする、というケースもあります。
- テレアポ
オフラインの施策としては、電話で案内するという手法も有効です。
既に資料をダウンロードしたり、興味関心を持っているユーザーであれば、スムーズにご案内ができるでしょう。
まとめ
潜在顧客と顕在顧客へのアプローチについてまとめました。商品価値に気付いて検討している顕在顧客とは異なり、潜在顧客に商品やサービスを理解し購入してもらうまでには、とても時間がかかります。しかし、メルマガやコンテンツを通して定期的に顧客と接触し、時間をかけて関係性を構築しすることで、御社のファンが少しずつ増えていくことに繋がります。関係性が出来ているファンとなった顧客には、効率的な営業が可能となります。潜在顧客と顕在顧客の性質をよく理解し、しっかりアプローチしていきましょう。