【化粧品台湾進出】親日国台湾に日本企業の進出進む

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近年、旅行先として注目を集める台湾。グルメやレトロな街並みめぐりなど見どころも多く、時差は約1時間。また、格安航空の普及でリーズナブルに渡台2~4時間ほどのフライトで到着するアクセスの良さも人気の秘密です。台湾観光局/台湾観光協会は、台湾への 観光誘致プロモーションのCMに木村拓哉、長澤まさみなどを起用しみなさん親近感もあるのではないでしょうか。

また、台湾は予てより親日国としても有名。日本人が台湾を訪れるだけでなく、2015年台湾からの訪日客も延べ367万人と、前年から3割増加しています(日本政府観光局のデータ調べ)。これは実に「台湾人口の約16%が日本に訪れたことがある」といった計算になります。そんな親日国である台湾では、「日本発の商品が武器になりやすい」ともいわれています。例えば台湾のドラッグストアなど化粧品を扱う店舗では、全体の割合で3割が韓国商品、3割が日本商品、3割がアメリカ・EU商品、1割が台湾商品、という比率で商品が陳列されています。自国の商品よりも輸入に頼る割合が圧倒的であり、全体の3割という大きな割合で、日本の商品枠が用意されていると言っても過言ではありません。そういった意味でも、初めての海外進出に台湾を選ぶ企業も多いようです。

台湾の人口・経済について

台湾の国土面積は、36,193㎢。これは九州よりも小さい面積になります。人口は約2,357万人で、首都圏や大都市においても人口増加はほぼ見られませんが、地方では日本同様に高齢化が進み人口も減少傾向にあるようです。経済については、GDPは5,732億ドル。平均月収は1,892ドル(206,228円( 1ドル:109円))で、平均年齢は39.20歳となっており、働き盛りの年齢層が厚いことがわかります。また、台湾の夫婦は共働きが多く、外食の機会も多いため、家計支出の3分の1が外食費に充てられるケースも少なくないそう。様々な政策により所得が増え、個人消費も増加傾向にあるため、ジャパンブランドの展開は今後も需要がありそうです。

化粧品台湾EC流通

インターネットとスマホの普及率高い台湾では、ネットショピングは成熟していますが、知名度の高サイトに人気が集中する傾向にあります。その中でも以下の「Yahoo」と「PChome」が有名です。

台湾で有名なB2Cの通販サイト

B2C(Business to Consumer)という表現からわかるように、上記 EC企業は物流倉庫を所有しており、基本的に業者はEC企業に品物を卸し、 EC企業(B)から消費者(C)へと発送されます。とりわけ、24時間内の配送であったり8時間以内の配送等スピード配達をする場合は、この物流倉庫から発送されます。一部商品については業者から直接配ることがあります。代金の支払いや電話対応返品等サービスは業者でなくECサイト が行います。

以下にその特徴をまとめてみました。

1:PChome 24h  https://24h.pchome.com.tw/

台湾では老舗のECサイトで、最大のモール。 BtoCでは旗艦館の「PChome購物中心」、24時間以内配送の「PChome24h購物」、「PChome線上購物 線上購物 !」の ECサイトを展開し、モール型の「PChome商店街」も展開。他社に先駆けていち早く自倉庫を構え、それより 24時間以内配送を可能にした。24時間以内に配送できなかった場合は、 100台湾ドル (約 380円)のポイントが補償される。また、台北市内では6時間以内配送の試験運用も実施中。台湾最大の 170万点以上のアイテムを取り扱う (Yahoo!奇摩の約5倍)。日本企業は、代理店や商社を通じて販売することが可能 。

2:Yahoo!奇摩購物中心 https://tw.buy.yahoo.com/

台湾のヤフー(Yahoo!奇摩)が運営するショッピングモール。販売したい企業から見て、BtoC(モール出店)、BtoBtoC(卸売/委託販売)、CtoC の3 つの業態で事業を展開している。・規模は、CtoC(月間1000 万UU)、BtoC(月間800 万UU)、BtoCtoC(月間700 万UU)の順になっている。Yahoo!奇摩が最もリソースを投入しているのがBtoBtoC(卸売/委託販売) 型の事業。最も古くから始めているビジネス形態で、CtoC、BtoBtoC の順。出店型が最も新L い事業形態となっている。BtoBtoC は家電製品が比較的多く、男女比は3:7。BtoC は化粧品やファッション関係が多いため、男女比は2:8。台北市内は注文から8 時間以内に配達、その他は24 時間以内配送を実施している。日本企業が取引するためには、現地法人あるいは代行会社経由となる。

3:momo 購物網  https://www.momoshop.com.tw/main/Main.jsp

PChome24h よりは少し小洒落れている。扱う商品もPChome のように「家電」が多いイメージはなく、女性が好きそうなコスメや衣料品が充実。momo 購物網は台湾で有名な金融グループである富邦集團の会社です。(携帯キャリアの台灣大哥大も富邦集團)

台湾で有名なB2B2C

次に、B2B2C(Business to Business to Consumer)という表現からわかるように、業者(B)が有名EC 企業(B)に登録・出店して、消費者(C)へと販売を行うようなサイトをご紹介します。

1:PC Home 商店街 http://m.pcstore.com.tw/

2:momo 摩天商城 https://www.momomall.com.tw/main/Main.jsp

momo摩天商城というショッピングサイトがあります。こちらはアマゾンで例えると、momo購物網がamazon(本体)とすると、momo 摩天商城がamazon マーケットプレイスに相当する位置付けです。つまり下記のようになります。
・momo 購物網 :momo 本体が商品発送
・momo 摩天商城:モールに出店している店が商品発送
そのため、momo 購物網で商品購入する場合は安心して買い物できますが、momo 摩天商城で購入する場合は、商品は個人から発送されることもあります。

3:Yahoo 超級商城  https://tw.mall.yahoo.com/

Yahoo!奇摩には先に紹介した「Yahoo!奇摩 購物中心」とこちらの「Yahoo!奇摩 超級商城」の2 つのショッピングサイトが存在しており、超級商城は 主にYahoo!奇摩には種多様なEC サイトが出店するスタイルのショッピングモールとなっています。そのため、同じ商品を扱うショップが数店存在していることもあり、価格などもショップによって違ったりしています。

4:楽天 https://www.rakuten.com.tw/

楽天がはじめて海外でEC 展開したのが台湾であり、台湾大手の流通企業と提携して展開しているサイトです。デザインは日本とほぼ共通したもので構成されていますが、面白いのは日本の楽天市場の上部にあるページカテゴリーにおいて一番右におかれた「海外」の項目から、台湾、ドイツ、フランス、アメリカ、ブラジルといったEC サイトを展開している各国のサイトでジャンプできるようになっている点です。

化粧品台湾店頭流通:バラエティ&ドラッグストアー

台湾人が日本の医薬品に寄せる「信頼感」から日本のドラッグスアトーが台湾で定着されています。トモズ(Tomod’s)は60店舗展開を目指し、マツモトキヨシホールディングスは台湾の台隆工業(台北市)と合弁事業の推進に関して合意書を締結。台湾で「マツモトキヨシ」店舗の展開が始まります。台湾のドラッグストアの売上高は1962億台湾元(約7400億円)。台湾に上陸して30年になるワトソンズ(屈臣氏)と統一グループ(台南市)が手掛けるコスメド(COSMED・康是美)の2大業者をはじめ複数のドラッグストアーの競争が起きています。日系バラエティショップはハイブランドが入るような高級商業施設もしくは駅近に店舗を構えており、アットコスメストア(@cosme store)の海外1号店が台北駅内にオープン。
日系企業への導入はもちろん参入障壁は低く売れ行きを確かめながら、次はWATSONSなど外資系店舗への挑戦がステップとして考えられます。現地消費者はWATSONSやCOSMEDで購入する人が多いので、本流は次のステップとして考えられます。3ステップで定期購入や通販への参入がありますが、商品によっては通販から始める場合もあります。

化粧品が販売されている台湾の店舗一覧

・WATSONS:517店舗(香港本社)
COSMED:375店舗(台湾本社)
POYA:132店舗(台湾本社) *2017年売上:132億6200万台湾ドル
・DING DING DRUG STORE:77店舗
・MIRADA:28店舗
・BG SHOP:28店舗
・日薬本舗:17店舗(日本)
・TOMOS:16店舗(日本)
・HANDS:16店舗(日本)
・A+1:6店舗
@コスメ:4店舗(日本)
・マツモトキヨシ:1店舗(日本)

<撤退企業>
・SASA:33店舗(香港本社)
・PLAZA:9店舗(日本)

1,200店舗以上の見込み販路があります。日本の化粧品が輸出されるだけでなく、様々な業種の日本企業が台湾に進出しています。化粧品の海外進出のスタートは台湾かもしれません。
化粧品の台湾進出はコチラからご相談ください。

台湾進出情報

【宝飾】台湾にてアニバーサリージュエリー専門ECサイト+POP-UPストアをオープンhttps://www.primojapan.co.jp/news/2016/161115.html
【化粧品】トモズ、台湾の店舗2.5倍に 東南アへの足がかりに
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO07962720T01C16A0TI5000/
【WEB】台湾ポイントサービス「HAPPY GO」と「Tポイント」を連携へ
http://markezine.jp/article/detail/25448
【化粧品】ちふれ化粧品、台湾初進出
http://www.chifure.co.jp/news/imd6il000000admz-att/imd6il000000adqj.pdf
【食品】信越明星、台湾に冷凍そば輸出
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO06501130V20C16A8L31000/
【飲食】はま寿司台湾1号店、9月にも開業
http://www.nna.jp/articles/show/20160805twd007A
【広告】DAC、台湾に現地法人を設立
http://www.dac.co.jp/press/2016/20160801_taiwan_dac
【アパレル】株式会社ライトオン台湾現地法人設立
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1384581