コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のある有益なコンテンツを制作し発信、潜在顧客等を集めファン化して最終的に問い合わせや購入などに繋げるためのマーケティング手法の一つです。
実は、海外ではかなり古くから使われていた手法で、紀元前4200年頃に描かれた壁画が一番古いコンテンツマーケティングではないかと言われています。また、アメリカの農機具メーカーが1895年に発行した雑誌「The Furrow」は、農家への情報提供が目的の雑誌でした。ミシュランタイヤが発行しているガイドブックも同じ目的です。
日本国内では2014年頃から話題にのぼる事も多くなり、ブログというツールを使ったWebマーケティングの一つであると言う考え方が定着しました。この流行にあわせてブログを書きはじめた企業も多いのでは無いでしょうか。
では、実際どんなコンテンツを発信したら良いのでしょうか。有益なコンテンツとはどんなものなのでしょうか。
価値のある有益なコンテンツってどんなもの?
価値のあるコンテンツとは、簡単に言うと、ユーザーが求める情報のことです。
商品やサービスを買ってもらいたいユーザー像として設定されたペルソナが、どんな疑問を持ち、何に悩んでいるかを理解してコンテンツを作ることが大切です。
また、潜在顧客と顕在顧客では求めている情報が異なります。潜在顧客はまだそのニーズに気付いていませんので、悩みや不安を解消できるようなコンテンツが必要です。また、すでに商品の価値を知っていて検討段階にいる顕在顧客は、他社サービスとの比較や強みなど選択しやすいコンテンツを用意しておくと良いです。このように、どの段階のユーザーにどのような情報を届けたら良いかしっかり設計し準備する必要があります。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEO
コンテンツマーケティングはWebマーケティングの一つであるという考え方が定着していますが、本来は、ブログのようなツールを使ったものに限らず、小冊子のようなマガジンやセミナー、メルマガなどの施策も含まれます。ユーザーが求める有益な情報を発信し、ユーザーとの関係性を築いていくといったマーケティングの考え方です。
コンテンツマーケティングと似た言葉で、コンテンツSEOという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。コンテンツSEOとはSEO対策の一つで、良質なコンテンツを作成し、検索エンジンでの順位を上げていく手法です。
コンテンツマーケティングは、認知からコンバージョン(購買)までのプロセスを、関係性を築きながら段階的に興味関心を深めてもらう方法です。一方でコンテンツSEOは、コンバージョン(購買)までのプロセスにいるそれぞれのユーザー向けにコンテンツを作成するというもので、似て非なる施策と言えるでしょう。
コンテンツマーケティングのメリット・デメリット
▼メリット
1)低予算ではじめられる
コンテンツマーケティングは、広告などと比較しても非常に低予算ではじめられるマーケティングとされています。もちろん、ただ文字を並べれば良いということでは無いので、ユーザーニーズの高いコンテンツを選定し、それにあった文章をしっかり書く必要がありますが、スタートするハードルは非常に低いです。
例えば、無料ブログなどで開始すれば「0円」で始められます。
2)コンテンツは資産として蓄積される
ユーザーのために考えながら書くコンテンツは、企業にとって資産として蓄積されていきます。
広告と異なり、自社サイト内にずっと残るコンテンツとなりますので、継続してユーザーを集める可能性を持っています。
3)ユーザーとの長期的な関係が築ける
最初は商品に対する認知度が低く、偶然検索で見つけただけであっても、ユーザーに情報を提供し続けることでユーザーとの接触頻度が高くなり企業との関係性が生まれます。そしてもともと購入予定ではなかった商品や企業に対し信頼感が生まれ、検討段階へ、そして購入、購入後はファンへ、というように、段階を経てユーザーとの信頼関係を築きながら、ユーザーを育成しながら長期にかけて関係を築いていけることがメリットです。
▼デメリット
1)魅力的なコンテンツを継続的に発信し続けることが難しい
コンテンツマーケティングを成功させるためには、継続的にコンテンツを発信していかなければなりません。
どのようなコンテンツがユーザーを惹きつけ、検索エンジンに評価されるのか、自社商品やサービスと向き合い、魅力的な情報を発信し続けることは、非常に困難を極めます。
当初は、「自社内で出来る!」という意気込みでスタートしても、途中で挫折してしまうことも多いでしょう。
2)すぐに結果が出ない
コンテンツを継続的に発信し、ユーザーを育成し関係性を築いていく必要があるため、1ヶ月や2ヶ月で結果が出ない上に、どのくらい続ければどんな結果が出るのかが見えにくいのがデメリット。ページビューは増えても、なかなか売上に結びつかない期間が長くなると、気持ちも萎えてしまいます。
コンテンツマーケティングの成功事例
北欧の暮らし道具店
https://hokuohkurashi.com/
“北欧の暮らし”を軸に丁寧な暮らしをコンテンツ発信し成功した事例です。オンラインショップである北欧の暮らし道具店ですが、“商品を売る”と言うよりも“ライフスタイル”を見せて注目を浴びました。北欧のライフスタイル、丁寧な暮らしを見せることで、北欧の暮らし道具店のファンを増やしていった事例の一つです。
まとめ
低予算で始められることから、スタートのハードルも低く安易に考えられがちなコンテンツマーケティング。ユーザーに価値ある情報を発信し続けることは簡単なことではありませんが、根気よく続けることで、そのコンテンツは資産になり、潜在的なユーザーを集めることができます。
メリット・デメリットを理解した上で、社内で出来ないことは無理せず最初の導入だけサポートを受けるなど、うまく外注業者を使いながら、中長期的な計画で、コンテンツマーケティングを活用してみてはいかがでしょうか。弊社も取り組んで2年目を迎えますが下記の2つを目的に運営しています。
(1)自分達の知識向上、プロとして情報収集は行うべき姿勢である
(2)問い合わせ獲得となるSEO対策
(3)アクセス数からトレンドがわかる
書き続けるというのは、フィットネスジムに通い筋肉をつけたり体を引き締めた後の自信のようにビジネスに対しても自信が持てるのではないかなと感じています。