【化粧品タイ・バンコク進出】「Beyond Beauty ASEAN Bangkok 2016」出展レポート

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2016年9月22日から24日の3日間、タイ・バンコクのインパクト エキシビジョン コンベンションセンターで開催された、パリ発「Beyond Beauty」のASEAN版「Beyond Beauty ASEAN Bangkok 2016」。バンコクで開催されるのは今年で3年目。タイの工業大臣も出席するなど、国を挙げての大きなイベントとなっています。タイ国内はもちろん、世界からも注目され、毎年来場者数も増え続けている理由と、今後の展望についてご紹介します。

出展社数308社、日本企業は11社

「Beyond Beauty ASEAN Bangkok 2015」ではおよそ60ヵ国、10,400人の世界の美容関係者や国内の一般人が訪れました。アジアからは韓国、台湾、マレーシア、シンガポール、インドネシアの5カ国が出展。この開催で日本からの参加企業が10社を超えたため、日本ブースが設けられました。フロア内は国別にブースがまとまって設置されているので、見やすい会場になっています。ブースは広さやオプションにより値段が異なり、前回出展している企業が優先的に案内されるのが一般的のようです。

日本の企業からは化粧品、美容ドリンク、セルフエステ美顔器、商業用エステマシーンなどが出品されました。今年の展示会では20社ほどの日本企業の参加が見込まれています。コスモプロフなどのアジアで開催される美容展示会に比べ規模は小さいですが、世界中から400社以上、15,000人以上の来場者が予想されています。9月22日、23日は商業向け、最終日の24日は一般向けの展示会となっており、美容&化粧品、スパ&健康生活、ハーブ&保険・医療、ヘアー&ネイルと大きく4つのカテゴリーに分けられています。

また、2,000品以上の美容関係商品が出品され、世界中から集まったバイヤーが商談、新製品の発掘、取引、知識の交換の場として展示会に訪れています。タイのスーパーやデパートには試供で使用できる美顔器や化粧品が少ないため、3日目の最終日には多くの一般客が来場。会場内にスパやエステが無料で体験できるブースもあり、人気を集めていました。SNSを利用する人も増え、展示会の模様や出展されている商品の写真をネット上で見て来場した人も多数いたようです。品質のいい日本の商品を求めて、最終日には商品が完売した日本企業もあったのだそう。

タイには現在4,000社以上の日本企業が進出していると言われています。2015年にはタイが加盟しているASEANの経済統合が行われ、域内80品目の関税が撤廃されました。域内関税撤廃の恩恵を受け、域内貿易が活発化し、それが経済成長の追い風になると考えられます。モノ分野の自由化による経済的なメリットが限定的なものの、ヒトやサービス分野の自由化によって、各種規制緩和が進展し、経済活動が活性化するものとみられています。ASEANは6億人の人口と140億米ドル(1兆4千億円)以上の市場規模を有しているので、経済発展による中間所得層の増加により美容市場の成長も期待できます。

タイは比較的親日というのもあり、日本の商品が受け入れやすい国と言えるでしょう。さらに、タイには美容に興味のあるトランスジェンダーや男性も多く存在しています。ASEAN諸国へこれから商品販路の拡大を考えている企業にとってタイは大きな可能性がある国の一つではないでしょうか。

タイ人口:67,176,820人(世界第20位)
タイの平均年収:(首都)140万円・(中級)30~40万円(郊外)10~20万円
市場:外資メーカーの販売価格は、日本での展開より1~2割低い。

 

【2012年~2017年】タイの美容事業の規模・推移
・2012年 1,170億バーツ(約3,510億円)
・2013年 1,250億バーツ(約3,750億円)
・2014年 1,340億バーツ(約4,020億円)
・2015年 1,550億バーツ(約4,650億円)
・2016年 1,560億バーツ(約4,680億円)
・2017年 1,680億バーツ(約5,040億円)
・2018年 1,800億バーツ(約5,400億円)

※タイの化粧品事業推移:https://positioningmag.com/1164085

 

【内訳】市場シェア(%)及び金額

・スキンケア製品 :47%・787億バーツ(約2,361億円)
・ヘアケア製品:18%・308億バーツ(約924億円)
・化粧品(メイクアップ製品):14%・227億バーツ(約681億円)
・ボディウォッシュ製品:16%・約267億バーツ(約801億円)
・香水:5%・約83億バーツ(約249億円)

このようなデータからも明らかとなっているように、化粧品は右肩上がりの市場となっており、日本からの化粧品輸出にも今後さらに期待が出来ます。現状はスキンケア製品の需要が高いのですが、見た目にこだわりメイクもしっかり濃い目に施す人が多いという国民性上、今後メイクアイテムに関しては更に市場が拡大することが期待できます。

< 化粧品業界、タイへの進出状況 >

マツモトキヨシ(2店舗)、ツルハドラッグ(22店舗)、ロフト(4店舗)ISETAN(1店舗)などを筆頭に、タイには商務省が管理する企業データベースの登録済み日本企業数は8,890社。タイの一人当たりの所得の増加、日本食好きなどの背景があり、タイ在住の日本人登録者数が2014年比で8%増加、2015年には6万人突破。ビジネス面では、卸売、小売り、専門サービスやレストランなどのサービス部門への投資の大幅な増加傾向。大手だけでなくCANMAKE(キャンメイク)などのコスメメーカーの進出も増加中。

図3

・マツモトキヨシの動向
マツモトキヨシはタイ進出にあたり、2013年にセントラルフードリテールと手を組んだ。2014年5月からマツキヨPBブランド商品でテストマーケティングを開始し、高い評価を得た。1号店はローカル色が強いエリアにあるセントラルラップラオ内。2017年12月末時点での店舗数は18店にまで増えている。日本発の化粧品など日本色を残しつつ、ヘアケアやトイレタリー系など商品展開を広げている。

・ツルハドラッグの動向
マツモトキヨシよりも先にタイ進出したツルハドラッグ。2011年12月に日用品流通大手のサハグループと合弁会社ツルハタイランドを設立し、2012年7月から店舗スタート。1号店はバンコク都心部の大型商業施設「ゲートウェイ・エカマイ」(BTSエカマイ駅前)にオープン。ツルハドラッグは2年間でタイ国内10店舗の出店を目標に掲げたが、ブーツ、ワトソンズなどのドラッグストアとの差別化が難しく、タイ人好みの品揃えや売れ筋の青汁など健康食品を取り揃えるするなど、路線変更などを行いつつ試行錯誤を続けている。

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< Beyond Beauty ASEAN Bangkok  >

出展費用¥140,000(税抜)
出展費用・タイまで商品の発送費用・現地での設営・撤収・通訳者による商品説明と問合せ対応、問合せレポート報告。全て代行も可能。輸入希望社による取引開始の際は、輸出手続き、海外発送代行、問合窓口代行まで、輸出のプロが代行することも可能です。
・申込社数:4社(残4社:現在確定企業はボディケア)
・申込締切:8月15日
・出展予定企業数:400
・来場予測:20,000人

■ 昨年から見る来場するバイヤーのご紹介
2015年は下記のような企業のバイヤー様との商談が発生しております。

図1

Beyond Beauty ASEAN Bangkok  展示会場
IMPACT Exhibition Center
99 Popular Road, Banmai Subdistrict,Pakkred District, Nonthaburi 11120, Thailand
*高速道路を経由してバンコクのダウンタウンから30分
*高速道路を経由してスワンナプーム国際空港から45分
*タクシーで日本円で¥1,000程度になります。

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Beyond Beauty ASEAN Bangkok  スケジュール
8月15日:申込締め切り
8月30日:出展費用振込
9月01日:出展商品を指定場所へ送付
9月05日:タイへ荷物発送
9月21日:前日入による会場設営
9月22日:展示会1日目 *15時より日本の商社へ訪問
9月23日:展示会2日目 *15時よりドラッグストー視察
9月24日:展示会3日目 *撤収作業
*夜は食事会を実施

Beyond Beauty ASEAN Bangkokオフィシャルサイト