「なんでも書けます」というWEBライターを時々見かけます。美容も経済も育児もスポーツも……依頼すればどんな内容でもこなしてくれるライターは一見重宝されそうですが、
この「なんでも書けます」という姿勢こそが、仕事が思うようにこなかったり、記事単価がなかなか上がらない原因かもしれません。
「なんでも書けるライター」に発注するのは恐い!?
“なんでも書ける人”は、言い換えれば“専門分野を持たない人”ということ。WEBコラムの場合、取材時を除き、書籍やネット上から必要な情報を探し出し、自分の言葉にまとめる作業が発生します。つまり、参考媒体がどこかしらに存在するのです。
数年前までは他サイトを参考にした記事作成は当然のように行われていましたが、Googleのアルゴリズムが今のかたちになってからは、その手法が取れなくなりました。
「ほかの媒体を参考にしたコピーコンテンツだ」とGoogleなどの検索エンジンに判断されると、自身の執筆した記事のみならず、サイト全体の評価を下げることにも繋がってしまうためです。制作サイドとしてはそうした事態はなんとしても避けたいところ。
そこで多く媒体(制作会社)がGoogleのアルゴリズムから適切な評価を得るため、ライターから上がってきた記事に対してコピーコンテンツのチェックツールを使用し、「ほかの媒体を参考にしていないか」「内容は被っていなか」を厳しく調べるようになりました。
そうなると、“なんでも書ける人”はオリジナリティーのある記事を書けない分、コピー記事の判定が出やすくなり、発注側はリスクを避けるため専門ライターへ発注するようになるのです。
専門ライターはWEBコラムに欠かせない存在
専門分野を持ったライターは自身の経験や資格、知識を用いて執筆をおこなうため、コピーコンテンツと判断されにくい、オリジナリティ溢れる記事が作成できます。
そのため、その分野を扱う担当者から重宝されやすく、専門ライターということで記事単価も高めに設定されている場合がほとんど。
また、それ以外にも“なんでも書ける人”には何を発注していいかわからないという発注側の想いもあります。やはり、「これが得意です」「この分野なら任せてください」と声を大にして言えるライターのほうが、安心して仕事を依頼できるものなのです。
専門ライターの基準って?
さて、この専門ライターですが、ある特定の分野について圧倒的な知識量を持っていることが重要となります。
専門ライターを名乗る目安としては、その分野で実際に活動している人達と対等に会話ができるのは当然のこと、時として、実際に現場で働いている人たちに向けて最新の情報発信することも求められるため、それに対応できる知識量を持ち合わせていることです。
実際にその業界で働いていたことがある方、資格を持っている方は比較的専門ライターとしての活動をスタートさせやすいでしょう。また、日々の学びを怠らならない勤勉さも専門ライターには欠かせません。
とはいえ、専門分野を持たないライターは取材力や構成力に優れている方が多く、一概にどちらがいいとは言い切れません。ただ、「WEBコラムを通して自身の情報を発信したい」「もっと特定分野での仕事を増やしたい」と考えているのならば、今一度、自身が「得意だ」と胸を張って言える分野を探してみると良いでしょう。
「専門性」がWEBコラムで重要視される理由
